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Director's diary 院長ダイアリー
2023.12.21

歯茎が下がる原因は?自力で治せる?歯肉退縮の治療法を解説

美しい口元を実現するには、歯だけでなく歯茎にも目を向けることが大切です。
歯茎が下がることを「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」と呼び、口元の審美性を損なう要因となります。

歯肉退縮は加齢による代表的な症状として広く知られていますが、場合によっては20代や30代の若い方でも起こるケースがあります。
今回はどのような原因で歯茎が下がってしまうのか、治療や予防の観点も含めて見ていきましょう。

>歯肉退縮の仕組みとリスク

一般的に「歯茎が下がる」と言われているのは、歯肉のボリュームが減ってしまう、あるいは歯肉の内側にある組織がなくなってしまう状態を指します。
医学的には「歯肉退縮」と呼ばれており、さまざまなデメリットを引き起こします。

■見た目の美しさが損なわれる

歯茎が下がると歯の根っこが露出して見えたり、歯の隙間が広がったりするなど、見た目の美しさが損なわれてしまいます。
その結果、実際よりも老けた印象を与えてしまうのは、大きなデメリットといえるでしょう。

■口腔環境が悪化する

歯肉退縮は次のようなリスクにもつながります。

・歯間にものが詰まりやすくなる
・歯がグラグラする、歯が抜ける
・歯根が露出して知覚過敏を引き起こす
・むし歯や歯周病が進行する

歯茎が下がる4つの要因

歯茎が下がる原因にはさまざまなものがありますが、大別すると
「加齢によるもの」
「歯科治療によるもの」
「歯周病によるもの」
「習慣によるもの」
の4つに分けることができます。

■加齢によるもの

年齢を重ねることで身体の組織や筋肉が衰えるように、歯茎も加齢による影響を受けます。
加齢で歯茎が下がることは一般的にも広く知られており、歯肉退縮によって老けた印象を与えてしまうのはこのためだといえます。

ただ、健康的な口腔状態を保つことで、退縮を遅らせられる可能性は十分にあります。

■歯科治療によるもの

歯科矯正によって歯が移動する際に歯茎にも力が加わり、歯肉退縮が起こる場合があります。また、噛み合わせが悪い状態を放置することで、歯肉に強い負担がかかり、歯茎が下がってしまうケースもあります。

■歯周病によるもの

さまざまな病気を引き起こす歯周病は、歯肉退縮の原因にもなります。歯周病が進行すると、炎症によって歯肉や顎の骨が侵食され、歯茎が下がってしまうため早期の治療・改善が必要です。

■習慣によるもの

歯肉退縮は日常の習慣によっても引き起こされる可能性があります。

・不適切なブラッシング
・歯ぎしり
・喫煙

必要以上に強い力でブラッシングをする癖があると、歯肉に負荷がかかって退縮が進んでしまいます。歯みがきは毎日の習慣なので、不適切な方法が身につくと、若い世代でも歯茎が下がってしまうリスクがあります。

また、歯茎に負担がかかるという点では、歯ぎしりも同様に重要な要因です。
特に寝ている間の歯ぎしりは、無意識のうちに大きな負荷を発生させるため注意が必要です。

そして、歯肉に悪影響を及ぼすもう1つの要因が喫煙です。
タバコの有害物質によって歯肉への血流が減少し、必要な酸素や栄養が供給されなくなると、退縮が大きく進んでしまいます。

自力で治すことは可能?歯肉退縮の治療法

結論から言えば、一度下がった歯茎が自然に戻ることはありません。
歯みがき粉を変えたり、歯茎をマッサージしたりするなどの方法が紹介されることもありますが、自力で戻すのは不可能と考えるのが現実的です。

つまり、進行した歯肉退縮を治すには、医学的なアプローチによって治療する必要があるということです。
ここでは、主要な治療法の選択肢をご紹介します。

■ヒアルロン酸の注入

歯肉にヒアルロン酸を注入し、膨らませることで見た目の問題を解消する方法です。
ヒアルロン酸は美容外科でも用いられるメジャーな医薬品ですが、時間が経過すると体内に吸収されてしまうため、根本的な解決にはつながりません。

効果を維持させるには、定期的に治療を行わなければならないのがデメリットです。

■歯肉の移植

自身の歯肉の一部を切り取り、退縮している部分へ移植する方法です。
自分の組織を用いるため、拒絶反応が起こる心配がないのがメリットですが、つぎはぎの跡が目立つ可能性もあるので奥歯で用いられることが多いです。

■組織再生

歯周組織を再生させることで、見た目の状態を改善する方法もあります。
代表的なものとしては、歯槽骨の組織を再生させ、土台をかさ上げすることで審美性を回復させる「GTR法」、歯茎を切り開いてジェル状の薬剤を塗り、歯周組織の回復を促す「エムドゲイン法」などがあります。

早めの発見と予防が肝心

今回ご紹介したように、歯茎は一度下がってしまうと、自力で戻すのは現実的に難しいといえます。若々しく健康な歯茎の状態を保つためにも、「早期発見」と「適切な予防」を意識することが大切です。

■歯茎の下がりを早期発見するためには

歯茎の状態は自分で確認するよりも、かかりつけの歯科などでチェックしてもらうほうが把握しやすいです。
歯科医による定期的なメンテナンスを受けていれば、口腔内のちょっとした変化にも気付いてもらいやすくなります。

■歯肉退縮の予防法

歯肉退縮を予防するためには、次のように原因となり得る習慣を変え、適切な歯科治療を受けることが大切です。

・正しい歯みがきを習慣づける
・歯並びや噛み合わせを適切に矯正する
・定期的な口腔ケアでむし歯や歯周病を防ぐ
・禁煙する

当院では、正しい歯並びや噛み合わせについて、見た目の美しさだけでなく「機能性を追求すること」も重要であると考えています。
なぜなら、適切な噛み合わせの実現によって、歯肉退縮はもちろん歯槽膿漏や知覚過敏、偏頭痛といったさまざまな疾患を予防できるためです。

ご興味のある方は、以下のページより当院の詳しい治療内容をご確認ください。

噛み合わせの治療

まとめ

歯茎が下がる原因は加齢によるものだけではありません。
不適切な習慣や歯科治療などにより、若い世代でも歯肉退縮は起こり得ます。

一度下がった歯茎は自然に戻ることはないため、早めの発見と適切な予防が何よりも需要です。
当院では患者さま1人ひとりの悩みや不安に寄り添い、丁寧に解決への道筋をご提案しています。

歯や歯茎について気になるトラブルが見つかったときには、あまり先送りをせずに、ぜひ『ザ・デンティスト南青山』までご相談ください。

院長:奥 桃太郎


当院では、保険適用外の治療のみを行っています。 あらかじめご承知おきください。

※初診の際は、ご予約の時間より少し早めにご来院ください。

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安心して治療を受けていただくために治療機器の滅菌処理はもちろんのこと、院内全体に除菌水(EPIOS ECO SYSTEM)を導入しています。

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